オトナになるまで待たないで


社長が話し出した。

「申し訳ない。調査をしたのは、私の友人なんだ。

戦争で親を亡くした子供たちを支援しているカメラマンで…

ただ、こういう調査に関しては素人な部分があった…

だけど、本人は悪い奴じゃない。

私はそれだけは信じてるんだ…」


「もう帰って下さい!」

「どうか許してやって欲しい」


まだ言うか?



「どーだっていいし」

私は言った。

社長が口をポカンと開けている。


「一生青春してろ、ジジイ」