ちょっとだけ、間があった。 「そうなん?」 見上げると、少しだけ意外な顔をした妃乃がいた。 「別にええよ」 気軽な口調だった。 「ありがとう!」 「それだけ?」 「はい?」 「それだけで、ええの?」 「それで充分だよ!」 妃乃は、うなずいた。 「海は、ほんまバイトしかしてないからなぁ」 本当は、ゴウにかまけてた… って言えるけどね。