お兄ちゃんは、千夏さんに優しく言った 『自分で、沙奈に話せるか?』 泣きながら千夏さんは頷いて私に話し始めた 『ごめんなさい。 私、嘘をついたの』 え? 『嘘…?』 『本当にごめんなさい。 私、昴に別れを言われて、凄くショックで沙奈ちゃんに昴を渡したくなくて妊娠したって嘘をついたの』 『………………』 『だけど、やっぱりこんな嘘は絶対に良くないって気付いて…… こんな嘘で昴を引き寄せていても寂しいだけだって、思って、昴に私が沙奈ちゃんに大変な嘘をついた……って、言いにここに来たの』