「ワンダフル! ビューティフル! パーフェクト! トオル、すてき! あんたがモデルやりなさいよ」

ティムさんがキュキュッと腰をひねって喜ぶ。

それを受けてトオ兄がサンキューとティムさんに投げキッスを送る。

2人の息はばっちりだ。

だけどレディ・トオルは私の前に戻ってくると途端に厳しい表情になり、目の前にいるカリスマトレーナー・ティムさんに変わって自ら指示を出してくる。

「肩を少し後ろにそらして、つま先は真っ直ぐだ。膝はロックさせない。

突き当りのミラーで少し時間をかけてポーズをとって自分をみろ。そしてターンだ。いいか、テーマはハッピー・スプリングデイだ」

恐ろしいほど真剣だ。よほど罰ゲームの一夜が怖いらしい。

その様子を見てティムさんは、「トオルったらすごいすごい、そのとおり~」と、無邪気にはしゃいでいる。