やさしい悪魔




「もしもし」

「……はい」


あれ?この声。どこかで聞いたような。

あたしは周りを見回した。

風が気持ち良い屋上に、アキが一人。


きっと、あたしが寝ちゃったから隣に付き添ってくれていたのだろう。


キョロキョロと見回してる動きを見て、アキがじっと睨みつけていたのでもう一度電話に集中した。



「もしかしてアカリ?」



アカリ?誰それ。

なんだ、掛け間違いか。


「違いますよ。人違いですよあたしは……」