御影邸の心配はまずないだろう。
もしあれば自分達は殺されているだろう。
ただで釈放してくれるじいさんには見えなかった。
自分以外は何としてもここから無事出してやりたい...

「お前、せめて俺達だけでもここからだしてやりたい、とか思ってんじゃねぇぞ」

「何でわかったんですか、嵐」

「何年付き合ってると思うとんねん」

「御当主様、そんな考えはおやめください。それでは先代に顔向けできません」

「私もです。御当主様の兄弟分様です。そんな事はできません」

「僕はいい仲間を持ちましたねぇ」

「それにやな、それじゃ瑠璃ちゃんに顔向けできねぇ」

「すいません。僕の為にここまで巻き込んでしまいまして」

「御当主様、いいんです。最近たるんでいた者達も気が引き締まるでしょう。
と言っても私がこの様では偉そうに言えませんがね...」

「でも、嵐より瑞貴くんの方が礼儀がしっかりしてますねぇ」

「うるせぇよ。それに呑気なのも大概にしてくれ」

「瑠璃の呑気がうつりましやかねぇ」

「のろけ野郎は今すぐ死にやがれ」

「でもなめられたものですねぇ。さすがに武器はなくなりましたが、拘束されていないなんて」

「本当ですね。御影の御当主様、どうやってここからでましょう」

「お前は自分の上司より凛かよ!!」



それにしても僕達はどうしましょうか...