「あー、ええっと…。良樹?」


なになに、なんで離してくれないんだ。


「ちょ、良樹。わかった、傘から出ないから。
だから…。」


離してよ、という言葉は。

良樹の言葉によって遮られた。



「…ねえ、知莉ちゃん。問題です。」


「……はあ?」


いきなり何事かと思ったら問題って。