「なんなの、相合い傘とか。」


はあ、とため息がひとつ。


そんな、言葉とため息が出るのは、すべて目の前の光景のせい。

なんなんだ、この梅雨の下校時間は。


相合い傘が、ひとつ、ふたつ、みっつと。

楽しそうに目の前を歩いている。