かわいくなり過ぎたせいで、どうしていいか分からねぇや。


これじゃあ、なんか付き合いたてのカップルだろ!


俺らもう、1年以上一緒にいんのに。



「隼世くん……」

「ん?」

「受験……終わったよ?」

「終わったな。どうだった?」

「第一志望合格しましたけど……そのっ…」


俺の制服の裾をきゅっと掴む。


あ~………そうゆうこと。


俺らがしてた受験終わったらの約束か。


確か、受験終わったらキスだっけ?



「受験終わったので……約束の…して下さい!」

「約束~?そんなのしてたっけ?」

「ズルイ!!意地悪!隼世くん絶対覚えてるじゃん!」

「ふーん。茉璃は、こんなに人たくさんいる場所でしてほしいの?」


俺が笑うと、茉璃は頬を赤く染めて下を向いた。


なぜか、そのまま俺の腕を引っ張り廊下を通って空き教室へと強制連行。



茉璃がドアを開けようとすると、ガチャっと閉まってる鍵。


「鍵閉まってる……」



卒業式だから閉めてんのか……。