【茉璃side】



積み重なる課題、追われるだけの受験勉強、あやふやなままの進路希望。


息つく間もなく、詰まるばかり。



気付けばもう最後の高校生活を送る3年生になってました……。


それは今だってそう………


「東条。本当にこの私大で良いのか?」

「はい。交通の便がいいので……」

「損してるなぁ~………。どうだ?国公立受験してみるか?」

「えっと……それは…」



放課後の担任との二者面談。


あたし的には私大でやりたいこと見付けようと思ってるんだけど………


担任が納得しないみたいです。


一人暮らしとか出来る自信ないので、遠い大学は無理!



はぁ~………


なんだか最近は、肩の荷が重いかもです……。


隼世くんに頼りたい。


けど、隼世くんは本格的に部長として部員70人を束ねてて忙しそう……。



春のポカポカする日射しが射し込む廊下で、そっとため息。


我慢、我慢、我慢。


今出来ることを少しずつやっていけば、どうにかなるよね?


大丈夫………。