告白 1&2‐synchronize love‐


「そんなの…あたしが知りたいくらいです!」


強く先輩を睨みつけ、その手を振り払って立ち上がる。

そして百円をベンチに叩きつけた。

カフェオレの代金だ。

おごってもらう理由なんてない。


「ユリ! 戻るよ!」

「え~。もう?」


まだ葛城先輩の横をがっちりキープしていたユリは、不満そうな顔をした。

逆に葛城先輩はホッとしたような顔になっていたけど、ユリは気付いていないだろう。


「あたし先行くからっ」

「えっ。待ってよ美緒!」


視界の端でコータ先輩が立ち上がり、何かを言いかけるのが見えたけど、あたしは逃げるようにその場を後にした。

自分が避けてきた問題を、他人に突きつけられる心地の悪さ。

それをムリヤリ苛立ちに変えて。

けれどぶつける先が見当たらなかった。