告白 1&2‐synchronize love‐


「冗談かなァ?」


ユリはあたしの髪を器用にまとめ、ピンで留めながら呟く。


「コータ先輩て、あんなにモテるのに、高校に入ってから彼女つくってないんだよー」

「え。…マジで?」


意外すぎて、びっくりした。

ユリを振り返りかけて、前を向いていろと、強引に顔を戻される。

周りのみんなは知っていたようで、「中学の時はいたらしい」とか「意外に硬派なトコがイイ」とか頷き合っていた。

女慣れしていたみたいだから、きっと女をとっかえひっかえしてるんだろうなと、あたしは勝手に想像していた。


「そんな先輩が、自分から告ったのが美緒なんだよ? ぶっちゃけ嬉しいでしょ? 付き合いたいでしょ?」

「って言われても…」


なんでそんな人があたしを好きになんてなったのか、さっぱりわからないし。

嬉しいというより戸惑いの方が大きい。

あたしはそうして、代理の教師が来るまでしばらく、女子たちから吊し上げのような目に合わされた。