「バイバイ。深田恭一」




唇を離してそう囁くと、

タレ目が一瞬悲しげに揺れて、

それからあたしと同じように、笑顔を作って手を振ってくれた。





「…バイバイ、美緒ちゃん」





すべてが始まった場所で、夢が終わる。

明日からあたしは、現実を生きる。

















だから、さよなら。


あたしの、大好きな人。













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