告白 1&2‐synchronize love‐


「うん。さっき思い出した。…電車で、でしょ?」


あたしがうなずくと、矢沢エイジはぱっと嬉しそうな顔になる。


「そっか、思い出したんだ。あん時ね、俺も近くにいたんだよ」

「そうだったの…?」

「うん。びっくりしたよ~。あのキョンキョンがカッコ良く女のコ助けちゃうんだもん。まあ、その後がちょっとキマらなかったけどねぇ」


その後…?

あたしは首を傾げた。

その後どうなったのかなんて、本当にまったく覚えてなくて。


「覚えてない? アイツね、美緒ちゃんからハンカチ渡されたら、顔真っ赤にして逃げたんだよ」

「逃げたの?」

「そう。あそこで美緒ちゃんに優しく声かけてれば、王子さまになれたのにさぁ」


そうだったっけ。

でも確かに、あたしは助けてくれた人の名前を聞きそびれて、それからしばらく電車に乗るたび、その人を探してた。


「それからキョンキョンは電車に乗るのやめちゃってね。俺はハンカチ返すのを口実に、お近づきになればって言ったんだけど」


恭兄ちゃんは、あたしとさらに距離を置いたんだって。