恭子さんの笑顔が、あの男の笑顔と重なってしまっていちいちドキドキする。
「写真で見てたからね~」
「写真…?」
「それにあなた、お父さんにそっくりだし。それから、ウチの恭一にもよく似てるわ」
なんだか嬉しそうに恭子さんは言った。
なんて返していいのかわからなくって困ったけど、同時になにのんびり話してるんだってハッとする。
あたしはここに、深田恭一に会う方法を探しに来たんだった。
もしかしたら、留学なんてまた嘘で、ここに本人がいるかもしれないっていう期待も持って。
けど、いまこの家にはいないみたい。
静かなリビング。
窓辺の花、飾り棚のアンティークっぽい食器、少し部屋を狭く見せてるアップライトピアノ。
ピアノ、恭子さんが弾くのかな。
あたしも昔習ってて、使ってない部屋にはいまもアップライトピアノが置いてある。
それから、あたしがいまいるソファーの横のボードには、テディベアが置かれてた。
あたしが持っているのと似ている、白いクマだった。
でも、あたしのよりだいぶ古そうな色合い。


