「もしかして……」
あの男のによく似たタレ目が、あたしの顔をのぞき込んできた。
お父さんより年上のはずだけど、びっくりするくらい若々しくて綺麗な人。
この人が本当に、恭兄ちゃんのお母さん?
「あなた、美緒ちゃん?」
「……えっ?」
「やだ。ちゃんなんて失礼よねぇ、ごめんなさい。あなた、酒井美緒さんでしょ?」
キラキラした目であたしを見てくる相手に、思いきり動揺してしまう。
どうしてわかったの?
もしかして、お父さんが事前に知らせてた?
「いつか来てくれるかもって思ってたの。すごい美人になっちゃって。初めましてじゃないけど、美緒さんは覚えてないわよねー」
「あの……」
「だから一応はじめまして。一樹さんの元カノの恭子です~」
「……は?」
恭子さんはへらって笑ってあたしの肩を軽く叩いた。
「やだあ、冗談よ~! あははは」
「………はは」
この軽いノリ。
やっぱりアイツに激しく似てると思った。


