手に入れてしまった。
本当の深田恭一への手がかりを。
「…ありがと、お父さん。ごめんね、わがまま言って」
「まったくだ。お前は普段わがままを言わない分、言うとなったらその重さが違うな」
冗談っぽく笑って、お父さんはあたしの頭を撫でた。
あったかい、大きな手。
お父さんは「もう寝なさい」って言って、あたしがベッドに横になったのを見届けてから部屋を出ていった。
きっと、複雑な気分なんだろうな。
だって、あたしが深田恭一のお母さん、つまりお父さんの昔の恋人に会うかもしれないんだから。
「ごめんね…」
あたしはぎゅっと、テディベアを抱きしめながら目を閉じた。
けれど恭兄ちゃんに会えるかもしれないって考えたら、とてもじゃないけど睡魔なんて迎えられなかった。
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