声が、
歌が、
暗闇で白く光る画面から溢れ出す。
こんなにボリュームを下げてるのに、まるでライブハウスのステージを目の前にしてるみたいに。
『CHIQUITITA』
深田恭一が作った曲。
彼のソロの後、激しく太い音が一斉に爆発した。
四人の音が、軽快なステップで踊り出す。
『特注品の流星マシーン―――…』
なんて、楽しそうな。
幸せのリズム。
なのに、
どうしてあなたは歌いながら、そんな切なそうな顔をしてるの…?
「恭…にーちゃん……」
冷たい画面の上から、彼の顔をなぞる。
ねぇ、どうしてかな。
あなたには、会ったことがあるような気がするんだ。
十年なんてそんな昔の話じゃなくて。
もっと最近。
でもわからない。
この感覚は、気のせいなのかな。
あなたに、会いたい。


