「先輩、毎日学校来てるの?」
「いや、昨日からだけど?」
「じゃあ…二月十四日は来る?」
あたしが尋ねると、先輩はキョトンとしてあたしを見下ろす。
そしてすぐにニヤニヤしだした。
「何だよ美緒、俺にチョコくれんの?」
「……は?」
「そーゆーことなら何が何でも来ないとなァ」
この人は相変わらず…。
でもあたしは知ってるんだから。
「そんなこと言って。あたしがあげたとしても受け取らないくせに」
「何で」
「好きな人以外のチョコは、受け取らないんでしょ?」
ユウナ先輩情報に、コータ先輩はさっと顔を赤くした。
珍しいものを見た気がする。
「北見だな…」
「ぜったい十四日、学校に来てあげてね」
「んー……。でも何か、チョコ狙ってるみたいでカッコ悪くねぇ?」
「狙ってるくせに」
あたしがそう言うと、先輩は整った眉を下げて笑った。


