そうやってヒカルが笑顔でいてくれるなら、どんな男と付き合ってくれてもいいと思うんだけどさ。
「じゃあ、あたしはホワイトデーにヒカルにあげるよ」
「ほんと? やったぁ! 三上くんにはヒミツね?」
冗談めかして言ったヒカルは、自分の入れた曲が流れてマイクを持って立ち上がる。
三上くんには秘密、か。
可愛い奴。
ヒカルは顔だけじゃなく声も可愛い。
あたしのちょっと低めな声と違って、高くて澄んでいる。
だけど…
残念なことに彼女は音痴だ。
本人は気づいていないけど、色々とズレている。
楽しそうだからいいんだけどね。
あたしはヒカルの歌を聴きながらこっそり、パパノエルの曲を探した。
あるわけないじゃんと思いながら。
あたしの心の片隅には、こうしていつもアイツがいた。
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