「俺たちもね…こんなことになるなんて、思ってなかったんだよ」
甘い声が切なげに揺れる。
「誰も美緒ちゃんを傷つけるつもりなんて、なかったんだ」
「……誰も?」
「でも、人間だからさ。どうしようもないよね、人間てヤツはさ……」
「ミッキーさん…?」
疲れたようにうつむくミッキーさん。
けれどすぐに、いつもの張り付いたような笑顔をあたしに向けた。
「銀三で、アイツが待ってる」
甘えるように小首を傾げて、あたしの顔をのぞきこむミッキーさん。
戻ってしまったんだ。
あたしの気持ちなんて、お構いなしのパパノエルメンバーに。
「会ってやってくれますか? お嬢さん」
大きな手が、どうぞと車へと促してくる。
恭一に、会える?
何それ、ふざけてるの?
どうしてこうも次々と、あたしの望まないタイミングで事が起きるんだろうか。


