男性にしては細くて、爪まで綺麗な手から現れたのは、
あの時と同じピンクゴールドのネックレスと、白い紙片。
「わざわざ呼びつけたってことは、もう決まってるんだよね?」
「…はい」
「意外に早かったじゃない」
さあどうぞ。
そんな感じでハルカさんは、あたしに両手を向ける。
選べ。
右か、左か。
あたしの誕生日に見た、アイツの姿が頭に浮かぶ。
そして昨日見た、顔を上げない三上くんの姿が頭に浮かぶ。
ふたりとも、深く傷ついて見えた。
もう迷わない。
そう心に決めていたのに…
いざ選択を目の前にすると、心が嘆くのはどうしようもないんだろうか。
同じくらい、比べられないくらい好きだというのは、そんなにいけないことなんだろうか。
どこまでいっても愚かな自分自身に、泣きたくなった。
ごめん……
ごめんなさい……!
手を伸ばす先はひとつ。
取り戻す先もひとつ。
掴んでいいのは、ひとつだけなんだ…


