ゆっくりと三上くんの唇が、首筋をたどっておりていく。
あたしはギュッと目をつむって、左手に重ねられた彼の手を握った。
けど、
不意に三上くんの唇が離れた。
サラサラの黒髪に肌をくすぐられる感触もなくなる。
それからしばらく三上くんが動かなくなったから、あたしはおそるおそる目を開いた。
彼はあたしの顔の横に手をついて、あたしの胸元を見下ろしていた。
涙は止まっていて、
表情は凍ったように固まっていた。
「三上くん、どうし……」
上半身を起こして、彼の顔に触れようとしたところで気づいた。
三上くんが何を見ていたのか。
『ない』ものを見ていたんだ。
自分の胸元に手をやる。
ここにいつもあったはずの、ピンクゴールドの輝き。
あの時ハルカさんに選択を迫られて、先のばしにした結果がこれだ。
嫌いだ。
あたしなんか、
大嫌いだ。


