「深田恭一以外なら、なんて呼んでもいいよ? 足長お兄さんとかァ」
「ムリ」
「じゃあ恭チャン!」
「ぜったいムリ」
鳥肌モンだよ。
語尾に星なんかつけられないっての。
あたしは少し考えてから、
「じゃあ…恭一で」
これならと思ったのに、口にしてからなぜか顔が熱くなる。
ああ、そっか。
あたしあんまり男子を下の名前で呼ばないからだ。
「恭一か…って呼び捨てかい! 俺イチオー年上なんだけどなァ」
「年上でもバカにはサン付けはしないの」
恭一は頬をふくらませていたけど、やっぱり笑っていた。
結局、なぜ動物園だったのかという答えはないまま、あたしたちは夕暮れの公園を後にした。
またここに来なきゃ。
原チャの後ろに乗り、恭一のトライバルを見つめながら、一人そう思った。
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