告白 1&2‐synchronize love‐


彼女は壁に背を預けて、しばらく黙っていた。

その横顔には、懐かしさみたいなものが浮かんでいるように見える。


「…比べちまったらその時点で、大切なものじゃなくなるんじゃないの」

「え?」

「比べられるようなモンじゃないから、大切なんだろ」


彼女はジーンズをはいた細い脚を組んで、黒いブーツの先を揺らす。


「世の中には、何でもかんでも優先順位つけて、いざとなったらバンバン切り捨てられるような奴もいるけど。賢いっつーか、合理的っつーかさ」


ハルカさんが、そういうタイプだろうか。

でも彼は、大切なものはひとつしか持たないと言っていた。

彼の大切なものって…恭一?

ありえそうで嫌だ。


「あたしは頭悪いから、そういうのはムリだね。どっちもはなさない」

「選ばなきゃいけなくても、ですか?」




まったく、あたしは何を訊いているんだろうか。