告白 1&2‐synchronize love‐


動揺を悟られたくなくて、視線を外した。


「…比べるような、存在じゃないです」

「へぇ、そうなの」

「なんでそんなこと訊くんですか」


心を落ち着けて、視線をハルカさんに戻した時、

彼はもう笑っていなかった。


「キミ、ムカつくんだよね」

「どうしてそこまで…」

「俺は大切な物はひとつしか持たない」


中性的な声が、とげとげしく響く。


「そうじゃないと、必ず選択をしなきゃならなくなる時がくるからね」

「選択……?」

「残すか、捨てるか。たとえばこんな風にさ」


そう言って彼はおもむろに、ポケットから両手を出した。

男性にしては綺麗すぎるその手に握られていた物は、

左には何かが書かれたメモ用紙。

それから右には…


「なんで、あなたが……」


なくしたはずの輝きが、目の前で揺れている。

三上くんからもらったあのネックレスが、思いもよらない所から戻ってきた。