この声は…
「きゃー!」
「ミッキー!!」
そうだ、パパノエルのドラム担当の、ミッキーさん。
ガレージから現れたのは彼一人のようだ。
ひょろりと背の高い彼は、ファンに囲まれても頭一つ以上飛び出している。
前髪を後ろの方に持っていって束ねる髪型は、彼の決まったスタイルなんだろう。
ミッキーさんは細い目をさらに細めて、張り付いたような笑顔でファンをぐるりと見た。
「今日はみんなごめんねー。せっかく来てもらったのに、あんな所を見せちゃって」
申しわけない。
ミッキーさんは深く頭を下げた。
「そんなのいいよミッキー!」
「それよりあれからどうなったの!?」
「ほんとにこのままデビューすんの!?」
ファンから次々と質問が飛び出して、ミッキーさんは困ったように頭をかいた。
「いやあ、ちょっと詳しいことはまだなんとも。ただね、デビューはまた少し先のばしになるか……あ。」
話の途中でミッキーさんは、あたしに気づいて小さく声をあげた。


