告白 1&2‐synchronize love‐


「酒井さん、寒くない?」

「平気。…混んできたね」


ライブハウスの裏には、女のコを中心としたファンで人垣ができていた。

ナカという人が蹴っていた金属製の扉ではなく、シャッターの下ろされたガレージの前をぐるりと囲んでいるみたい。

こんなに人がいたら、恭一が出てきても、あたしには気づかないかもしれない。


「酒井さん。ちょっと待っててくれる?」

「え…。三上くん、どこか行くの?」

「バイクをこっちに回すよ。念のため」

「念のためって?」

「いや…。すぐ戻るから」


そう言って、三上くんは表の通りへと走っていった。

三上くんの走る姿って、体育以外ではあんまり見ないな。

彼の姿が見えなくなり、あたしは一人、人垣の後ろに立ちながら考えた。

あたしはここに、何の為に立っているのだろうか、と。