告白 1&2‐synchronize love‐


「よくわかんないけど、出待ちするの? するなら早く行っておかないと、かなり並ぶ…」


ユウナ先輩が言いかけた時、暗くてせまい路地の奥から、何かがぶつかるような激しい音が響いた。

誰よりも先に反応して、あたしは音がした方に走った。


「…っざけんな!」


裏通りに出ると、ライブハウスの金属製の扉を蹴る男がいた。

さっきステージで恭一に殴られた、ナカとかいうヴォーカルだった。


「こっちゃ頼まれたから入ってやったっつーのにッ!!」


へこむんじゃないかという勢いで扉を蹴る男は、やっぱりダミ声。

あたしに気づいた男は舌打ちをして、苛立ちを露わにしながらその場から歩き去っていった。

あの様子だと…彼はパパノエルから脱退したんだろう。

これでまた、恭一たちのデビューの道は遠のいたのか。

きっとハルカさん、怒っているだろうな。


「いまのって、ナカ?」

「はい。…なんか、辞めるっぽいです」


遅れて来たユウナ先輩そう言うと、彼女はほっとしたような顔をした。

本当にパパノエルが好きなんだな。