「マジで? それってすごいことだよ美緒! あんた、パパノのエイジと知り合いってことじゃん!」
ユウナ先輩が興奮したように言って、あたしの肩を揺さぶった。
「ちょ…待って先輩! エイジって…あの金髪、エイジって言うの?」
「そうだよ」
「あの人…ずっとギター? ちょっと前まで、ヴォーカルやってた?」
ユウナ先輩は不思議そうに首を傾げた。
「やってないね。エイジはずっとパパノのギターだよ」
ユウナ先輩が、嘘を言うわけはない。
そんな意味のない嘘をついても仕方ない。
だから余計にあたしは混乱した。
どういうことなの?
どこかで何かが間違っている?
わからない…。
相変わらず背を向けたままのギタリスト。
こっちを見てと、念じた時。
『ラストはあの曲、聴きたくねえかっ!?』
ヴォーカルが観客に同意を求めるように叫んだ。


