それはステンドグラスだった。
桃色、黄色、薄い水色。
色とりどりの光の真ん中で、幻のバラが一輪、静かに佇んでいる。
アンティーク調の縁がついていて、立てられるようになっていた。
「すごい綺麗…」
あたしは天井のライトにそれをかざしてみた。
ただの人工的な明かりも、このグラスを通ると神秘的な光に変わる。
「すごい。コレ、どうしたの? もしかして、三上くんが作ったの?」
「それは企業秘密」
冗談めかして笑いながら、三上くんはあたしを優しく見つめる。
手作り…ぽいなァ。
ウチの優等生は、何でもできてしまうらしい。
きっと、
あたしの為なら、何だって。
「…ありがとう。こんなにすぐに、青いバラが見れるとは思ってなかったよ」
「よかった。喜んでもらえて」
「喜ぶに決まってるよ」
彼は本当に、あたしを幸せな気持ちにさせるのが上手い。


