夕食には早い時間だからか、席はそれほど混んでいなくて、わりと静か。
少しだけ、声のボリュームを下げて話す。
「いまは何もやってないけど、昔はテニスをやっていたからかな。体力はある方かもね」
「へえ。テニスやってたんだ」
それは似合うような、そうでもないような。
爽やかな雰囲気は合っているけど、あの短いユニフォームを彼が着ているところを想像すると…。
「いま、笑ったね」
「…笑ってないよ」
「いいけど。似合わないかな?」
「そうじゃなくて。三上くんもあの短いの、はいてたのかって思って」
メニューを見ながら咳払いする。
「それははくよ。でも実は、あの格好が嫌でやめたんだ」
「うそ」
本当か嘘かわからない、冗談めかした言葉に、あたしは笑った。


