告白 1&2‐synchronize love‐


馨さんが仕事に戻り、一人になる。

あたしは壁際の本棚から、あの三上くん曰わく『らくがき帳』を取った。

ペラペラとめくり、あの青いバラのページで手を止める。


「やっぱりいいな、この絵…」


席に戻り、お茶を飲みながらゆっくり眺めていると、甘い匂いがしてきて、あたしは顔を上げた。

すぐ横に、三上くんが小皿を片手に立っていた。


「また見てる」

「あ。もしかして、見られるのやだ?」

「いや…酒井さんならいいんだ」


さらりと言って、彼は前に座る。

それってやっぱり、あたしは特別ってことなのかな。

そう思うと嬉しい。

けど、

同じくらい切ない。


「これ、落合さんから。サービスだって」


言いながら三上くんがテーブルに置いた小皿には、甘い香りのクッキーが。

焼きたてだろうか。


「おいしそう。後でお礼言わなきゃ」

「そうだね。…馨さんと何話してたの?」

「え?」