告白 1&2‐synchronize love‐


笑いながら、立ち上がる。

笑えなかったあたしに、彼女は手を差し出してきた。


「美緒さん。優くんをよろしくね」


悪意なんてみじんもない、爽やかな笑顔。

あたしは何も考えることができず、ただその手を握り返していた。

彼女の白い手が握り返してくるその強さが、そのままあたしの中に重しのように残った。

わかっていた。

三上くんがどんな人なのか。

三上くんはいつだって何よりも、あたしの気持ちを大切にしてくれた。

守ってくれた。

あたしの気持ちが恭一へとまた向きつつあると知られたら。

きっと彼は、迷わずあたしの背中を押すだろう。

あたしへの気持ちの程度なんかが問題なんじゃない。

彼はそういう人だから。

そんなのは、嫌だと思った。