告白 1&2‐synchronize love‐


三上くんのどの辺を好きになったのか。

好きな部分はたくさんある。

さり気ない優しさ、落ち着き、静さ、頼もしさ、時折見せてくれる笑顔。

すべてがあたしを安心させてくれる。

恭一のことを引きずりながら、それでも三上くんを好きになれると思って付き合った。

結果、好きになった。

好きになれると思ったわけは…


「ちょっと…似てるんです」

「似てる? 誰に?」

「あたしたちが、です。何となくですけど」


こんなこと言っても伝わらないだろうな。

馨さんは目をパチパチさせて、それから「ふうん」と笑った。


「そっかー。言われてみれば、似てるかもね」

「似てますか」

「うん。ちょっと大人っぽい雰囲気とか、落ち着いたしゃべり方とか。顔も何となく似てるかも」

「…実は三上くん、ウチの父にそっくりなんです」


三上くんには秘密だけど。

あたしがそう言うと、馨さんは声を立てて笑った。


「やだ、じゃあ美緒さんはファザコンてこと?」