告白 1&2‐synchronize love‐


イヴの日にサーブしてくれた、穏やかな笑顔の男の人。

かなり落合さんの方が年上のように見えるけど。


「お似合いだろ? 婚約もしてるんだ」

「えっ。まだ大学生なんじゃないの?」

「そういう家というか…。ここのオーナーがそういう人だからね」

「へえー。なんかすごい人なんだね」

「かなりね」


おかしそうに目を細める三上くん。

前に来た時も思ったけれど、この店では三上くんは、どうやらとてもリラックスできるらしい。

彼のまとう空気が、いつもよりずっと柔らかくなる。

なんとなく、わかる気がした。

古い木の温かみとか、抑えられた明るさとか。

気分が落ち着いてくる。

それからすぐに落合さんが、注文したコーヒーやワッフルを持ってきてくれた。

挨拶をしながら、あたしは彼の手にも指輪があるのを確認し、おそろいなんだろうなと微笑ましい気持ちになる