次の日も。

その次の日も。

誕生日の前日まで、あたしは恭一からのメールを待っていて。

そして気付いた。

あたしが待っているのは、何なのだろうかと。

欲しているのは、アイツからのどんなメールなのだろうかと。


『来れないなら仕方ないよね』


違う。

そんな言葉は欲しくない。


『ライブはまたあるから、無理しなくてもいいよ』


違う違う。

全然違うのだ。

あたしが欲しいのは…


『待ってる』


そう、これだけでいい。

ただそれだけで、だだその一言であたしは…。

迷いを断ち切れる気がした。

そんなどうしようもなく弱くて、汚くて、最低なあたし。

時計が午前0時を示し、あたしは十六歳になった。

三上くん、ヒカル、ユリや他の友人たちから、次々とメールが来る中。

本当に欲しいメールはやっぱり、届かなかった。






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