お兄さんは薄ら笑いを浮かべながら、あたしを値踏みするように見る。
「美緒ちゃん、アイツと付き合ってどれくらい?」
「は?」
「優のどこがイイの?」
「はい?」
「あんなつまんねー野郎のどこに惚れたのかな?」
何だこの人?
弟をこんな風に言うなんて。
もしかして二人は仲が悪い兄弟なんだろうか。
「三上くんはつまんなくなんかな…」
「もうアイツと寝た?」
「ね……っ」
「あ、まだ? もしかしてこれからする予定だったか」
ニヤリと唇を歪め、お兄さんはまたあたしの手を掴んできた。
「美緒ちゃん、俺の部屋行かねえ?」
「はあっ? 行きません!」
「俺にしといた方がいいよ。色々お得。アッチは上手いし、金持ってるし、大人だし?」
他の二つは知らないけど、この人が大人だとは思えない。
三上くんの方がずっとずっと大人だ。
「それ以上近寄らないで下さい!」
ベッドサイドまでじりじりと逃げたけど、お兄さんはあたしの手を掴んだまま詰め寄ってくる。


