お母さんの言った通り、途中ケーキ屋に寄って、三上くんでも食べられそうな、甘さ控えめのスイーツをいくつか買った。
いつ見ても大きな白い家を前に、若干緊張しながらチャイムを鳴らす。
すぐに三上くんとグランパが出迎えてくれた。
「いらっしゃい」
「おじゃまします…」
「寒かったでしょ。迎えに行ったのに」
「そうでもなかったよ。これ、つまらないものですが」
ケーキの箱を差し出すと、三上くんは柔らかく笑って受け取った。
アーガイルのセーターに下はデニム。
ラフな格好の優等生は、雰囲気もいつもより柔らかだ。
「お茶いれるから、部屋上がってて。二階のすぐ右手にある部屋だから」
そう言って、三上くんはグランパを連れさっさとリビングに消えていく。
あたしは吹き抜けを見上げ、鼓動をはやめる。
部屋で勉強するんだ。
そりゃリビングでは普通やらないかもしれないけど…。


