ハルカさんは一人のようだった。
女装していないということは、恭一やミッキーさんは一緒ではないんだろう。
「…ハルカさんは、一人ですか?」
「一人なら初詣なんてしないよ。身内に連れてこられてね。恒例行事だからって」
「行事…?」
「ねぇ、それよりさ。またライブあるんだけど」
ハルカさんはスーツの胸元に手をやり、チケットを一枚差し出してきた。
当たり前だけど、あのチケットと同じものだった。
はっきりと、パパノエルの名前が書かれている。
「前のはイヴだったけど、次のは来れるでしょ。いま一枚しか持ってないけど、彼氏の分もいるなら後であげるよ」
「……恭一は、まだ?」
「腑抜けてる。マジで困ってるんだよね。これからって時に…」
「これからって…?」
あたしの問いに、ハルカさんはわずかに逡巡するような表情を見せた。
そして短いため息をつき、あたしの手に強引にチケットを握らせる。
「デビューが正式に決まったんだよね。次のライブは、ファンに報告とお礼の為にやるんだ」
「デビューが…ってことは、新しいメンバーが」
「決まった」


