ハルカさんと、ミッキーさんが店に現れたあの日。
あたしはミッキーさんが出したチケットを、受け取らなかった。
そして彼らの帰り際に、三上くんがミッキーさんを呼び止めていたことを思い出す。
恭一への伝言を頼んだって、彼は言っていたけど、そうか…こういうことだったのか。
あたしは恭一からのチケットじゃないと、受け取れないと思って断ったけれど。
三上くんは、あたしが彼がいる手前、受け取れなかったんじゃないかと、考えたのかもしれない。
そんな風にどこまでも、彼はあたしを気づかってくれる。
そういう人なんだと、もうわかっている。
優しすぎるよ、三上くん…。
泣きたい気持ちになりながら、あたしはそっと、彼の手に手を重ねた。
チケットを持つ手は、いつもより冷たくなっていた。


