「どうかした?」
「…似てるかなぁって」
銀に光るカトラリーを手に持って、三上くんはひょいと片眉を上げる。
「似てるかもね。…夫婦は似てくるって言うし」
「ふ、夫婦…?」
「冗談だよ」
普段冗談なんか言わない優等生は、涼しい顔で「食べよう」とあたしを促す。
先ほどまでの、夢を熱く語る、年相応の三上少年はどこへやら。
その変わりようがおかしくて、あたしは「いただきます」を言う途中でつい、笑ってしまった。
古い木製のテーブルにかけられたクロスの上に、ビーフシチューやパスタなど、温かな料理がずらりと並べられてもまだ、あたしは笑いを止められなくて。
三上くんはそんなあたしを不思議そうに見つめながら、笑いが止まるのを静かに待っていてくれた。


