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―――――
雪が降る気配が日に日に強まっている。
同じように、あたしは『その気配』が近づいてきているのを感じていた。
クリスマス・イヴを明日に控えた夜。
自分の部屋の床やベッドに、あたしはありったけの服を広げていた。
本と机とベッドとコンポ。
それくらいしかないという、女の部屋にしては飾り気も可愛らしさも少ない空間。
そんな、普段は物がなさすぎて殺風景なあたしの部屋に、いまは服や靴やバッグが所狭しと散乱している。
明日の三上くんとのデートで着る服を選んでいて、なんだか途中でわけがわからなくなってきて、ただいま休憩中。
唯一無事だったベッド脇の出窓のところに、白いクマを抱いて座っていた。
あたしの部屋で女らしいものといったら、このテディベアくらいだ。
色褪せたクマ。
恭一のメッセージを、10年以上も背中に隠していたクマ。
つぶらなその黒い瞳は、ずっとあたしに何かを訴えかけていたんだろう。
「…また、恭一のメッセージを聞かせてよ」
ポツリと呟き、小さな体を抱き締める。
どうしてだろう。
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雪が降る気配が日に日に強まっている。
同じように、あたしは『その気配』が近づいてきているのを感じていた。
クリスマス・イヴを明日に控えた夜。
自分の部屋の床やベッドに、あたしはありったけの服を広げていた。
本と机とベッドとコンポ。
それくらいしかないという、女の部屋にしては飾り気も可愛らしさも少ない空間。
そんな、普段は物がなさすぎて殺風景なあたしの部屋に、いまは服や靴やバッグが所狭しと散乱している。
明日の三上くんとのデートで着る服を選んでいて、なんだか途中でわけがわからなくなってきて、ただいま休憩中。
唯一無事だったベッド脇の出窓のところに、白いクマを抱いて座っていた。
あたしの部屋で女らしいものといったら、このテディベアくらいだ。
色褪せたクマ。
恭一のメッセージを、10年以上も背中に隠していたクマ。
つぶらなその黒い瞳は、ずっとあたしに何かを訴えかけていたんだろう。
「…また、恭一のメッセージを聞かせてよ」
ポツリと呟き、小さな体を抱き締める。
どうしてだろう。


