でも手編みって、重いとか思われるかなとちょっと不安だった。
ヒカルはユウナ先輩と同じように、「三上くんは喜ぶでしょう」と背中を押してくれた。
「あたしもヒマだし、何か作ろうかなぁ~」
とヒカルが言い出したから、その足で近くのショッピングモールの中にある、大型の手芸店に入った。
時期だから、店内の入り口付近は編み物用品でいっぱいになっていて、二人で毛糸が並ぶ棚を見ながら「コレかわいい!」とはしゃぐ。
色とりどりの毛糸の山はどれも暖かそう。
本とお母さん頼りにあたしは作ったけど、まあまあの出来だった。
ヒカルは不器用そうだけど大丈夫なんだろうか。
ふと、マネキンの首に巻かれたマフラーに目が止まる。
ぎくりとした。
黒い男性モデルのマネキン。
その横顔に重なったのは、三上くんではなくて、垂れ目でヘラ男の、あいつだった。


