「じゃあ何もあげないの?」
ユウナ先輩はぐっと言葉に詰まり、さらに顔を赤くした。
年上で、憧れのお姉さんてカンジなんだけど、可愛いんだよね。
「まあ…なんてゆーか、先輩卒業するし、お祝いってゆーか、これまでのお礼ってことで、考えてはいるけど…」
「へ~」
「そういうあんたこそ。彼氏に何あげるのよ?」
問い返され、あたしは頭をかく。
「それが………あの。手作りって、やっぱり重いかな?」
「手編みのマフラーとか?」
「まあ…そんな感じで」
「いいじゃん! 彼氏、真面目そうだし、手作りとか喜びそうじゃない」
先輩にそう言われ、ほっとした時、パックジュースを二つ持ったコータ先輩が戻ってきた。
それから少し二人と話し、あたしはユリたちの所へ戻った。
コータ先輩に感じていた気まずさはもうない。
友人たちから質問ぜめにあいながら、ユウナ先輩に「ありがとう」を心の中で繰り返した。


