きっといまライブに行って恭一に会ったとしても、また恭一には逃げられる気がする。
まだ時間が必要なんだ。
きっとそう。
だからあたしは、恭一を待っている。
それに二十四日は…
「あーあ。バカだねミッキー。だから断られるって言ったじゃない。二十四日ってイヴなんだよ? そこの彼氏とデートするに決まってるじゃん」
煙草が切れたのか、ハルカさんは自販機に小銭を入れながら、ため息をついた。
横に立つ三上くんを見上げると、いつも通り静かな目と視線がぶつかった。
「そっか。まあそうだよね、イヴだもんな」
「そういうコト。もういいでしょ。行こうミッキー」
「行こうってハルカ、お前まだ謝ってないだろ?」
ハルカさんは出てきた煙草の箱を手に取り、あたしを見て唇を尖らせた。
「…今度言う」
「今度っていつだよ」
拗ねた子どものように「いつか」と言って、ハルカさんはくるりと背を向け歩き出した。


