あたしの目は、チケットに釘付けになる。
これを受け取れば、恭一に会えるんだ。
自分の息づかいが、大きくなる気がした。
「あの。…恭一は、知ってるんですか?」
「え。………言ってないけど」
やっぱり、恭一からあたしにってワケじゃないんだ。
期待してしまった自分にショックを受ける。
「あのね、美緒ちゃん。最近ずっとアイツが変なんだ」
「ヘン、て?」
「テンションが低くてフツーの男みたいで、気持ち悪いんだよね」
そう口を挟んだのはハルカさんだ。
三上くんがちょっと驚いたような顔で彼を見る。
あの強烈美人だって、気付いたかな。
あたしはチケットに手を伸ばした。
恭一がずっと元気がないなんて聞いたら、気になるに決まっている。
どうしてもう会わないなんて言ったのか、連絡すら取らせてもらえないのか。
訊きたいことがたくさんある。
…………でも、
「…ごめんなさい」
あたしは伸ばした手を、チケットには触れずに引っ込めた。
「あたしは、行けません」
「え…どうして?」
慌てるミッキーさんには、答えずにうつむいた。


