でも女装したハルカさんに牽制されたら、普通の女の子は負けたと感じて引き下がるか。
…あれ。
もしかしてあたしも牽制されていたのか?
あたしが恭一の妹だって、ハルカさんは知っていたのに?
なるほど。確かにすごい独占欲だ。
「それで…あたしに何を?」
「あ、うん。とりあえず謝らないとね。こんな可愛い女のコの前で殴り合うなんて、ほんと野蛮な奴らでごめんねー。こわかったでしょう」
「いえ…」
「ほら、ハルカも謝る」
ミッキーさんに促され、ハルカさんはタバコを店の灰皿に捨ててあたしを見た。
すっぴんでも本当に綺麗な人。
彼が何か言おうとして口を開きかけた時、
店の前の駐車場に、ギュルギュルと激しく音を立て、すごい勢いで黒いバイクが入ってきた。


