――
―――――
ヒカルは最近元気がない。
バイトの先輩、結城さんが辞めてしまったからだ。
結城さんはヒカルが好きで、彼女もまんざらじゃなかったようだけど、結局結城さんが最後に告白しても、二人は恋人同士にはなれなかった。
ヒカルが本気の恋を目の前にして、臆病になってしまったから。
バイト中、ヒカルはカウンターの中でタバコを棚に補充していたのに、いつの間にかその手を止めて、あらぬ方向をぼーっとした目で見ている。
「ヒカル」
「…んー?」
「ヒカルさあ、彼氏にプレゼントって何あげてた?」
「………クリスマス…」
ぼそりと呟いて、また彼女は心をどこかに飛ばしてしまった。
だめだ。今日はまったく仕事になりそうにない。
「三上くんにあげるプレゼント選ぶの、付き合ってくれない? ヒカルが好きなカフェのケーキ、おごるから」
「ケーキ…」
「そう。ケーキ」
「…………いいよ」
ぼーっとしたまま答えるヒカル。
プレゼント選びはぜひ協力してほしいけど、それは口実でもある。
街に連れ出して、ヒカルをなんとか元気づけてあげたかった。
―――――
ヒカルは最近元気がない。
バイトの先輩、結城さんが辞めてしまったからだ。
結城さんはヒカルが好きで、彼女もまんざらじゃなかったようだけど、結局結城さんが最後に告白しても、二人は恋人同士にはなれなかった。
ヒカルが本気の恋を目の前にして、臆病になってしまったから。
バイト中、ヒカルはカウンターの中でタバコを棚に補充していたのに、いつの間にかその手を止めて、あらぬ方向をぼーっとした目で見ている。
「ヒカル」
「…んー?」
「ヒカルさあ、彼氏にプレゼントって何あげてた?」
「………クリスマス…」
ぼそりと呟いて、また彼女は心をどこかに飛ばしてしまった。
だめだ。今日はまったく仕事になりそうにない。
「三上くんにあげるプレゼント選ぶの、付き合ってくれない? ヒカルが好きなカフェのケーキ、おごるから」
「ケーキ…」
「そう。ケーキ」
「…………いいよ」
ぼーっとしたまま答えるヒカル。
プレゼント選びはぜひ協力してほしいけど、それは口実でもある。
街に連れ出して、ヒカルをなんとか元気づけてあげたかった。


