あたしにはグランパがじゃれついてきてくれた。
彼を膝に抱き上げる。
体長は30センチくらいだろうか。
小さいけれどけっこう重たい。
「グランパはすぐ顔舐めるから気をつけて」
「平気だよ、舐められても」
「ダメだよ」
あたしは首を傾げて横を見た。
三上くんは膝に丸まったクインを撫でながら、静かに紅茶を飲んでいる。
あたしはつい、三上くんの男の子にしてはほっそりとした綺麗な手に撫でられるクインを、うらやましげに見てしまう。
別に三上くんに撫でられたいとかじゃない。
ただ、彼と心を通わせ合っているような彼女をうらやましく感じるのだ。
あなたには、三上くんの気持ちや考えがわかるのかな、お姫さま。
あたしのそんな心の声が聞こえたかのように、クインは耳をピクピクと動かし、こちらを見上げた。
綺麗なエメラルドグリーン。
三上くんの目みたい。
彼の目は緑ではないけれど、こんな風に澄んでいて、深いところで輝いている。
「三上くんて、お父さん似? お母さん似?」
「…どうだろう。どっちにも似てない気がする」
「お兄さんもいるんだよね?」
「ああ…兄さんともあまり似てないよ。兄さんは…母さん似かな」


